内部SEOと外部SEOの違いは?
内部SEOと外部SEOの違いは、枕に付いた「内」と「外」に答えがあります。前者はサイト“内”で行う施策。
後者は、被リンク獲得に向けた“外”向けの施策です。今回は、そんな内部SEOと外部SEOの違いについて解説します。
内部SEOとは?
Googleが示しているSEOガイドラインには、理想的なソースコードや各種設定が記載されています。
内部SEOはこのアドバイスに従い、クローラーがページを見つけやすく、コンテンツの内容を理解しやすくするための施策です。以下は、その具体例です。
・モバイル対応 など
このように、一口に内部SEOといっても施策の種類はさまざま。どれかひとつに注力したとしても、大きな効果は得られません。
小さな積み重ねによって、内部SEOが効いてきます。
SEO内部施策のポイント!特に重要視されるコンテンツ対策とは?
なお、以前まではタイトルやmeta要素にキーワードを詰め込むといった方法の乱用が見られました。
しかし、現在はGoogleのアルゴリズムの変更により、ポジティブな効果は見込めません。
むしろ、スパムとして扱われて逆効果になる可能性が高いので注意しましょう。
内部SEOで評価される仕組み
内部SEOで評価される仕組みを理解するためには、検索順位がどのように決まるのか知っておく必要があります。
Googleでは、検索順位を以下のようなステップで決定しています。
1.クローラーによる巡回
2.インデックス
3.順位決定
クローラーとは、Webサイトを自動的に巡回するようにプログラムされたロボットのことです。
公開されたページを巡回し、サイトの情報を集めます。一度の巡回では十分な情報を集めることができません。そのため、クローラーは頻繁に、繰り返し巡回を行います。
インデックスとは、クローラーが収集した情報をGoogleのデータベースに登録する作業のこと。
後述する順位決定の際は、このデータベースに登録してある情報が参照されます。
ページ情報の形が最適化されていると、順位決定で有利に働くと考えられています。
最終的に、Googleのランキングエンジンによるデータベースの巡回が行われ、検索順位が決定されます。
この際に、順位決定の基準となるのがその時点でのアルゴリズムです。
アルゴリズムとは、プログラミングにおける計算方法のこと。Googleをはじめとした検索エンジンにおいては、検索順位を決めるための計算方法を指します。
Googleには、現在200以上のアルゴリズムを存在していると考えられており、さらにそれぞれのアップデートを繰り返すことによってユーザーにとって満足度の高い検索結果を実現しているのです。
検索順位の変動履歴から、ほぼ毎日アルゴリズムのアップデートが行われていることが予想されます。
データベースに十分な情報を登録させるためには、クローラーの巡回を促す必要があります。
さらに、サイトの適切な情報をクローラーに伝えることも大切です。
内部SEOはクローラーの頻繁な巡回を促進し、かつクローラーに伝える情報を最適化する取り組みであり、こうした対策を実施することによってGoogleからの評価を獲得します。
Googleに委ねられており、サイト運営者によるコントロールが困難なアルゴリズムへの対応とは異なり、内部SEOはサイト運営者による取り組みによって結果が期待できる部分です。
アルゴリズムのアップデートによる影響を受けにくいため、内部SEOは良質なコンテンツの拡充とともに重要だと考えられています。
内部SEO対策の方法
内部SEOは上述した評価向上の仕組みを理解し、さらにユーザーにとって便利なサイトを作ることを意識したうえで実施していくことになります。
以下では、内部SEOの具体的な方法をご紹介します。
HTMLタグの最適化
HTMLタグを最適化することでページの構造がわかりやすくなり、「ユーザーにとって見やすいサイト」とGoogleに評価されます。具体的には以下のようなタグに対して最適化を行います。
1.titleタグ
「titleタグ」は、ページのタイトルを示し、そのページ内で何が記載されているかユーザーに対して明確に伝えるためのタグです。
Googleの検索結果で表示されるため、ユーザーが一目でわかるような内容でまとめる必要があります。
具体的には、以下のような工夫がtitleタグに必要な最適化だと考えられています。
・対策キーワードを入れる(可能な限り先頭に)
・30文字程度にまとめる
・ワードの繰り返しを避ける
・他のページとの重複を避ける
・単語が連続した内容にしない
こうした条件を満たしたテキストを作るのは、難しいと感じるかもしれません。
titleタグには「|」や「-」といった記号が使えるため、適宜用いるとわかりやすく、見やすいtitleタグができます。
テキストが長すぎる場合は途切れることがあるため、適度に短くまとめることが大切です。一般的には30文字程度が目安だと考えられています。
特に重要視しなければならないのが、対策キーワードの含有です。
キーワードの有無によって検索順位に大きな違いが出るケースがしばしば見受けられます。
検索結果での表示範囲やユーザーにとって目に入りやすい範囲の関係から、なるべく先頭にキーワードを配置することも大切です。
2.meta descriptionタグ
「meta descriptionタグ」は、検索結果でtitleタグの下部に表示されるページの要約文です。
アルゴリズムのアップデートにより現在は検索順位に影響を与えない要素だと考えられていますが、ユーザーに読まれる部分のためわかりやすくまとめるとクリック率の向上が期待です。
一般的には、以下のような点を意識して作成します。
・対策キーワードを入れる
・120文字程度にまとめる
・ワードの繰り返しを避ける
・他のページとの重複を避ける
・単語が連続した内容にしない
titleタグとは異なり、ある程度長い文章での表現ができます。ユーザーにとってもわかりやすく、キーワードも過不足なく含まれたテキストが理想です。
3.meta Keywordsタグ
「meta keywordsタグ」は、対策キーワードなどを記述するタグです。
かつては検索結果に影響する要素だと考えられていましたが、現在は対策しても特にメリットがないことがGoogleから明言されています。検索結果には表示されないため、ユーザーから見えることはありません。
4.hタグ
「hタグ」は、ページ内の見出しに用いるタグです。
h1~h6までのタグがあり、数字が小さいほど大きい見出しであることを意味します。
内部SEOの観点では大きい見出しほど重要であり、特にh1に関しては以下のような意識が必要です。
・対策キーワードを入れる
・ワードの繰り返しを避ける
・他のページとの重複を避ける
h1に次いで使用されることが多いのはh2です。こちらは、h1との関連性や順序について意識する必要があります。
hタグによって適切な見出し分けがされていないページやユーザーにとって読みにくいだけではなく、クローラーにとっても情報を収集しづらくなります。
titleタグ、meta descriptionタグと併用することでSEO効果を高めることができます。
5.alt属性
「alt属性」は、画像に設定されるテキスト情報です。
Googleは画像を認識できないため、alt属性で説明する必要があります。内部SEOの観点では以下のような点を意識して作成します。
・ワードの繰り返しを避ける
・画像を的確に説明する
6.strongタグ
「strongタグ」は、テキストの強調のために用いられるタグです。
CSSが一般化した現在、強調のためにstrongタグを用いることは多くありません。SEO的な効果はないため、ユーザーにとって見やすいページを作るための補助的なタグとして使いましょう。
URL正規化
Webサイト作成では、同じ内容のコンテンツが複数あるケースや「www.」「/index.html」の有無という違いだけで同じページに遷移するケースが一般的です。
ただし、こうしたページの存在を放置していると、検索エンジンからの評価が下がってしまうことや、最悪の場合、コピーコンテンツとしてペナルティを受けることも考えられます。
こうした問題を回避するための内部SEO対策がURL正規化です。
「301リダイレクト」や「canonicalタグ」によってURLの正規化を行います。
内部リンク最適化
内部リンクとは、同じWebサイト内のページ同士をリンクでつなぐことです。
適切に実施することで、クローラーによる巡回が促進されます。関連性が強いページ同士をリンクでつなぐことで、双方の評価向上が期待できる点もポイントです。求めている情報が見つかるなど、ユーザーにとっての恩恵もあります。
具体的には、以下のような方法で内部リンクの最適化を図ります。
グローバルメニュー
「グローバルメニュー」とは、ユーザーが希望のページへ移動しやすいように設置するメニューのこと。ページをカテゴリ分けし、テキストでリンクを設置するのが一般的です。
内部リンク最適化の観点からは、ユーザーにとってページ間を移動しやすい構成になっているか確認する必要があります。特に無駄なグローバルメニューをなくすことが大切です。
細かなページをサイドメニューなどでまとめると、無駄のないメニュー構成になります。
パンくずリスト
「パンくずリスト」とは、TOPページからの階層構造をわかりやすく示すリストであり、リンクとしても機能します。
一般的に、ページの上部に配置されます。複数の階層で構成されているサイトを利用しているユーザーは、自分がどこにいるのかわからなくなってしまいがちです。
パンくずリストを確認することで、自分がサイト内のどこにいるのか把握できます。
パンくずリストを設置することで、ユーザーだけではなく検索エンジンにもサイトの構造をわかりやすく伝えられるようになります。
関連性のあるページへのリンク
ページ内で何か話題が出た際に、関連性のあるページへつながるリンクを設置することでユーザーにとっての利便性が高まります。
特に、コンテンツが多いWebサイトでは、ユーザーが自力で関連ページを探すのが困難なため、こうしたリンクを設置しておくと親切です。ひとつのページに複数のリンクが設置されるケースもあります。
ユーザビリティのためだけではなく、クローラーによる巡回も促進されるためページ評価の向上が期待できます。
リンク切れのチェック
リンク切れとは、その名のとおりリンク先がなくなっている状態のことです。
Webサイト内のコンテンツを最適化していると、意図せずしてリンク切れが生まれてしまうケースがあります。
リンク切れを放置していても検索順位に大きな影響はありませんが、ユーザビリティの観点からは好ましくありません。
そのため、Webサイト内は極力リンク切れがない状態に保つ必要があります。
規模の大きいWebサイトの場合、手作業で確認するのは時間がかかります。無料でリンク切れチェックツールなどがあるため、積極的に利用してください。
サイトマップページ
「サイトマップページ」とは、Webサイト全体の目次として機能するページのことです。
現在SEO効果は薄いと考えられていますが、グローバルメニューやパンくずリストのように、あるとユーザーのサイト閲覧が効率的になります。
sitemap.xml
「sitemap.xml」は、WebサイトのページURLを列挙したxmlファイルです。
必須ではありませんが、検索エンジンにサイトの構造を伝えられるためSEO効果が期待できます。
とりわけ情報をインデックスする際の優先度をクローラーに対して示せる点がポイントです。
robots.txt
Webサイト内には、会員限定コンテンツやログインページ、重複コンテンツなど評価につながらないページが設置されているケースがあります。
そのままの状態では、こうしたページに対してもクロールが行われるため非効率です。
「robots.txt」というファイルを設置することで、クロールを制限できます。
先述したような評価の必要のないページに設置しておくことで、SEO効果を短時間で出すことができます。
表示スピードアップ
Googleによる評価への影響ははっきりとわかっていませんが、表示に時間がかかってしまうページは単純にユーザーにとって不便です。
ページの表示スピードはユーザー側の環境によっても大きく変わりますが、運営サイドも可能な限り改善する意識が求められます。
コンテンツのサイズ増大、外部ファイルの読み込み、jQuery(JavaScript)の多用などは、表示スピードを遅くする要因です。これらの要素を排除することで、表示スピードのアップが期待できます。
具体的には、画像ファイルの最適化、キャッシュの活用などの方法によって表示スピードを改善できます。
Googleが提供している「PageSpeed insights」では、ページの表示スピードを確認できるため、新設したページについては都度確認し、ユーザーにとってストレスのないページかどうかチェックしましょう。
SearchConsoleへの登録
Googleは「SearchConsole(旧名ウェブマスターツール)」というツールを提供しています。
ユーザーによる検索ワード、リンクの状態、クロール要請などを確認できる内部SEOには必須のツールです。
本格的なSEO対策を行っていない場合も有益な機能が多いため、登録しておくことをおすすめします。
外部SEOとは?
外部SEOとは、外部サイトからのリンクを獲得してサイトの評価を高める施策です。
リンクを獲得することを「被リンク(バックリンク)」と呼びます。外部サイトからの被リンクは、サイトの評価を高めるひとつの指標として考えられています。
しかし、ポイントになるのはその質。関連するページから発された多数の被リンクは、確かにSEO効果を生みます。
一方、関連性に乏しく、低品質なサイトからの被リンクに効果は見込めません。大切なのは、SNSなどで情報を発信し、ナチュラルリンク(自然発生の被リンク)を獲得することです。
SEO外部施策のポイント!正しい被リンクと間違った被リンクとは?
なお、自作自演の被リンクを大量に用意するのは一昔前のSEO対策です。こうした被リンクはペナルティの対象となります。
特に、Googleが行ったペンギンアップデートによって、自作自演の被リンクを判定する精度は飛躍的に高まったと考えられています。
控えめに言ってもハイリスク・ローリターンな施策であるため、現在は推奨されません。
もっとも重要なのは質の高いコンテンツ
内部SEOと外部SEOは、セットで考えるべき施策です。そこで重要になるのが、コンテンツの質です。
どれだけ内部SEOに力を入れたとしても、コンテンツが低品質であればGoogleからは評価されません。
また、発信を続けたとしてもさほど有益な情報に仕上がっていないわけですから、ナチュラルリンクの獲得も難しいでしょう。大切なのは、はじめにユーザーからの評価を得ることです。
ユーザーが満足するコンテンツを、Googleは高く評価します。とりわけ現在のGoogleはコンテンツの質を重視しており、細かなSEOのテクニックを駆使するよりも、良いコンテンツを拡充したほうが確かな効果が見込めます。
ユーザーから十分な評価が得られる状態までクオリティを高められれば、そこではじめて内部・外部SEOの効果が発揮されます。
特に競争が激しいキーワードでコンテンツの質が拮抗している場合、内部・外部SEOは検索順位で差が付く要素です。
まずはコンテンツの質を重視し、内部・外部SEOは競合に明確な差を付けるための施策として実施しましょう。
まとめ
内部SEOと外部SEOには施策における大きな違いがあります。
しかし、それぞれの効果を高めるためには、第一に良質なコンテンツが必要です。
SEO対策を考える際には、そのことを念頭におきつつ、適切な内部・外部施策に取り組みましょう。
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