プロトコル
プロトコル(Protocol)とは、通信での送受信の手順などを定めた規格のことです。
この用語は外交や医療を始めとする様々な業界で使われていますが、特にIT業界の用語としては、ネットワークプロトコルや通信プロトコルのことを指します。
普段私たちがインターネットに接続する際には、通信プロトコルの国際規格であるTCP/IPプロトコルを使用します。
このとき送信側と受信側の間で共通のプロトコルが規格化されていると、たとえ異なるメーカーのソフトウェアやハードウェア同士であっても、正しい通信をすることができます。
反対にプロトコルが異なる場合には、コンピューター間で相互に通信することはできません。
そんなTCP/IPプロトコルは大きく4つの階層に分類されます。以下の通りです。
①アプリケーション層
例)HTTP、POP、SMTP
②インターネット層
例)IP
③トランスポート層
例)TCP、UDP
④ネットワークインターフェース層
例)Ethernet
上記のような役割の異なる各プロトコルが連携することで、通信ができるようになります。
そして同時に、これら複数のプロトコルによって階層構造で構成されるプロトコル群のことをプロトコルスタックと言います。
また最近では新たなプロトコルが登場し、従来よりも性能の高い規格が注目を集めています。
IP分散
IP分散(IP distribution)とは、WEBサイトのIPアドレスを複数用意して、自然な被リンクのように見せるためのSEOの外部施策のことです。
そもそも4つに区分された数字の羅列で構成されるIPアドレスは、左から順にクラスA、クラスB、クラスC、クラスDと分類されます。
例) 7.5.10.40
その際、IPアドレス分散は、左から3つ目のドットを意味するクラスC以上(上記の場合は7.5.10)で行うようにしましょう。
なぜなら、被リンクのIPアドレスが別と認識されると同時に、異なるユーザーとして扱われるからです。
普通は1つのサーバーにつき、IPアドレスも1つ割り振られるため、同じサーバーで複数のWEBサイトを作成したとしても、IPアドレスも同じになってしまいます。
その上、2012年に導入されたペンギンアップデートの影響により、同じIPアドレスで作成したWEBサイトの低品質な被リンクを多く貼っていると、Googleからペナルティを課せられる可能性もあります。
最終的には、様々なIPアドレスから被リンクを受けているWEBサイトとして、検索エンジンから高く評価されます。
このようにIPアドレスの分散による被リンク対策を講じることで、WEBサイトの順位を上げられます。しかし、多少のリスクも伴います。
IP分散によるSEO効果を得たいとお考えのサイト運営者はリスクを取った上で、IP分散サーバーを提供している会社のサービスに契約しましょう。
canonicalタグ
canonicalタグとは、WEBページの正規化を行うためのHTMLタグのことです。
検索エンジンから重複ページと認識されることを避けるためにhead内に記述するタグだと言えます。
canonicalという英単語は「標準的な」を意味していて、複数アクセスできてしまうURLの中から標準的なURLを指定します。
そもそも、検索エンジンというものは、URLの表記としてwww.の(有り無し)やindex.htmlなどの(有り無し)が違うだけでコンテンツが同一の別ページと認識してしまうため、その原因でコンテンツの評価が分散したり、ミラーコンテンツと解釈されてペナルティを受けたりしてしまうケースもあります。
したがって、URL正規化とは、そのように解釈されるのを防ぐために、検索エンジンに評価してもらいたいURLを統一することを言います。
サイト内の重複コンテンツを放置したままでいると、WEBサイト全体の評価が分散し、順位が降下してしまう恐れがあります。
canonicalタグを記述する際には幾つか注意点があります。以下の通りです。
・全て同じURLにしない。
・間違えるとサイトが検索結果に表示されなくなる。
そして設定した後は、正規URLに指定されていることをツールで確認することが求められます。
重複コンテンツを解消し、リンクの評価を集約したいとお考えのサイト運営者は、canonicalタグを設定するようにしましょう。
アトリビューション
アトリビューション(Attribution)とは、メディアごとの成果への貢献度を測る取り組みのことです。
実際に商品やサービスを購入(コンバージョン)に至るまでの間に、消費者に何らかの影響や動機を与えたいくつか接点がどれだけ成果に貢献していたのかを評価することだと言えます。
コンバージョンに至るまでには、様々な接点が消費者の最終的な意思決定に起因しています。
そのため、これらの一連の動作を一つ一つ分析し、評価していく必要があります。消費者は日々メディアや広告を通じて、多種多様な情報に触れ合っています。
その一つ一つがコンバージョンにどれ程の影響を与えているのか、貢献度を測ります。
このように、アトリビューションは消費者がコンバージョンに辿り着くまでのプロセスを重要視しており、貢献度を測る取り組みがマーケティング戦略の最適化につながります。
逆に、アトリビューション分析をしないと、リソースや予算が偏って分配されてしまうという事態が起こる可能性があります。
また、コンバージョンに至るまでの各接点を評価する指標として、5つの基本モデルが存在します。
①ラストクリックモデル
②起点モデル
③均等配分モデル
④減衰モデル
⑤接点ベースモデル
これらに加えて、MA(marketing automation)ツールを導入すると業務が自動化し、アトリビューションの効果をさらに高めることができます。
レスポンシブウェブデザイン
レスポンシブウェブデザイン(Responsive Web Design)とは、1つのHTMLをCSSで制御してユーザーが閲覧するデバイスの画面サイズに併せてWEBページのレイアウト、デザインを最適化して表示させるウェブデザイン手法のことです。
主に「PC表示用」、「タブレット表示用」、「スマートフォン表示用」を始めとする3つのデザインがあります。同じWEBページであっても表示が大きく変わるという特長があります。
そんなレスポンシブウェブデザインには幾つかメリットがあります。以下の通りです。
・ユーザー間で共有されやすい。
・更新や修正などの管理が楽になる。
・検索エンジンの上位に表示されやすくなる。
逆にデメリットもあります。以下の通りです。
・デザインによって工程の数が増えてしまう。
・見せ方の変更に制限がある。
・スマホでの表示に時間がかかってしまう。
作り方の手順は以下の通りです。
①HTMLファイルのヘッダー部分にmeta viewportタグを追加する。
②CSSファイルにPC用とスマートフォン用での表示方法の違いを記述する。
最近ではPCよりもスマートフォンで情報を得ている人が増えてきています。
サイト運営者はレスポンシブウェブデザインを設計することで、WEBサイトをスマホ対応させるようにしましょう。
カスタマーエクスぺリエンス
カスタマーエクスペリエンス(Customer experience)とは、商品やサービスそのものが使用された時に発生する効果やユーザーが味わう満足感、価値のことです。CXと略されます。
購入前の対応から購入後のサポートまでの一連のプロセスすべてを指すカスタマーエクスペリエンスは、「顧客体験」を意味します。
優れたカスタマーエクスペリエンスを提供する企業は、競合他社との差別化を図ることができます。
さらに、顧客満足度を向上させ、企業のイメージアップやリピーターの獲得につなげることができます。
よく似た概念として、ユーザーエクスペリエンス(UX)と混同されることも多いですが、顧客の対象数が異なります。
UXが既存顧客の体験だけであるのに対して、CXには見込み顧客の体験も含まれています。
そんなカスタマーエクスペリエンスの向上に効果的な施策はいくつかあります。以下の通りです。
①WOWマーケティング
②ユーザーエクスペリエンス(UX)
③ユーザビリティソーシャルメディアの活用
④オフライン活動
検証モード
検証モード(Verification mode)とは、Google Chromeの表示エミュレーション機能のことで、パソコン画面で擬似的にスマートフォン画面を表示させてブラウザの確認をすることができるサービスを言います。
他にも、タブレット上でどのように画面が表示されるかをチェックすることもできます。
検証モードを活用することで、HTMLやCSSによってプログラミングしたWEBサイトに誤りがないか確認したり、編集したりすることができます。
検証の仕方は以下の通りです。
①検証したいWebサイトを右クリックする。
②検証のタブを選択する。
③検証画面(デベロッパーツール)が表示される。
以上の手順を踏むことで、サイトの構成要素となるソースコードを検証することができます。
これにより、運営サイトのデザインを試験的に変更したり、気になるサイトのコードを覗いたりできます。
これは有益なコンテンツを企業が作成する際の参考にもなり、結果的にユーザーの利便性を追求させることにつながります。
ファーストクリック
ファーストクリック(First click)とは、企業のWEBサイトやECサイトなどで収益につながる最初のクリックのことです。
対して、CVに至る直前にクリックされた最後の点をラストクリックと呼びます。両者はともに広告効果を評価する際の指標です。
GoogleAdWordsのアトリビューション機能や計測ツールを活用することで、検索ユーザーがどこから流入してきたのかを確認することができます。
アトリビューション分析を行う際に、成果につながる最後のポイントとしてラストクリックが重視されがちですが、ファーストクリックもCVに貢献しています。
自社の商品やサービスを認知してもらうためのきっかけになります。実際にソーシャルメディアでは、ファーストクリックの方がむしろ重視すべきだとする調査データもあります。
消費者行動に最も大きな影響を及ぼすのは、顧客が最初に接触したチャネルであるという根拠に基づいています。
したがって今後のソーシャルマーケティングは、従来のようにラストクリックではなく、ファーストクリックを重視していくことが求められます。
とはいえ、ファーストクリックであれラストクリックであれ、1つの点ばかりに目を向けていては、ユーザーがCVに至るきっかけとなっている要素が何なのかを正しく把握することができません。
複数のチャネルを評価しながら、ユーザーがCVに至るまでの一連の流れを分析していきましょう。
EFO
EFOとは、Entry Form Optimizationの略称で、お問い合わせフォームを改善、最適化して、ユーザーの離脱率を下げて送信率を上げる施策のことを言います。
そんな「エントリーフォーム最適化」は、「入力フォーム最適化」と呼ばれることもあります。
お問い合わせフォームや資料請求フォームなど、ユーザーに情報を入力してもらいたい場合に、設置している入力フォームの入力率を向上させるための施策のことです。
ターゲットとなるユーザーにとって使いやすいWEBサイトを企業が追求することで、離脱率を減らし、コンバージョン率を向上につなげる施策です。
よくある離脱率の高いフォームの特徴として、入力ボタンが小さすぎたり、項目が多すぎたりするものが挙げられます。
こうした、入力フォームの使いずらさに対して、ユーザーは小さなストレスを感じます。最終的にはこれが、離脱率を増やしてしまう要因となり得ます。
そのため、せっかく入力フォームまで辿り着いてくれた優良顧客によるコンバージョンを逃さないためにも、EFOをさらに進め、ユーザーが使いやすい入力フォームに改善していく必要があります。
また、SEO対策によって流入数を増やすよりも、EFOを進めてコンバージョン率を高めた方が、より効率的にコンバージョン数を増やすことができます。
このように、EFOは費用対効果の高い施策だと言えます。
データベーストリガー
データベーストリガー(Database trigger)とは、データ操作や記録管理を自動化することです。
まずは、データベースとトリガーに分けて用語を定義していきましょう。
データベースは大きく2つに分けられます。以下の通りです。
①顧客属性データ
顧客の年齢や性別、住所を始めとする個人情報
②購買データ
顧客による過去の購買履歴や購買金額
Triggerは「引き金」「きっかけ」を意味する英単語ですが、その中でも特にデータベースに組み込まれているトリガーがデータベーストリガーとなります。
データベーストリガーでは、何かきっかけとなる操作がなされた場合に、自動的に起動され、あらかじめ指定した処理が行われます。
こうした処理のきっかけとなる機能や、きっかけにより動作した処理をトリガーと言います。
このようにデータベーストリガーは、データベースとトリガーを掛け合わせた概念だと言えます。
複数のデータベースの間でユーザー情報が連動されていると、ある一つのテーブルでなされた変更が他のテーブルにも反映されます。
この点でデータベーストリガーは優れています。
しかし使いすぎると、意図しない動作が引き起こされる危険性もあります。取り扱いには注意しましょう。