サブドメインとは?メリット・デメリットも解説
「サブドメインとは一体どういったものか」「サブドメインを取得するメリット・デメリットがわからない」このような悩みをお持ちの方は多いようです。
本記事では、本体ドメインの前につけるサブドメインについて解説します。
この記事を読めば、混同されやすいサブディレクトリとの違いや両者の使い分け方、サブドメインの取得方法もわかるようになります。
メインのサイトのブランディング効果やSEO評価を引き継ぐことで、効率よくサイト運営していきたい方はサブドメインを取得しましょう。
ザブドメインとは?
サブドメインとは「ドメインの前につける単語のこと」です。
インターネット上の住所とも呼ばれるドメインは、○○. comという形で表示されますが、サブドメインは◇◇.○○. comのように本体ドメインの前に◇◇.が付いた形で表示されます。
今回の例では、○○. comという形で表しましたが、ドメインには他にもjpやorgといったトップレベルドメインと呼ばれる様々な種類のドメインがあるので覚えておきましょう。
サブドメインは取得することで、ドメインを新たに取得するコストを削減できたり、管理する手間を省けたりします。
サブドメインは、メインのサイトが獲得したSEO評価を引き継ぐこともできます。
なぜなら、検索エンジンは本体ドメインとサブドメインを別のドメインとして認識しつつも、同じ会社が運営している他のサービスであることを理解しているからです。
そんなサブドメインは、1つのブランドが2つ以上のサービスを展開するときに役立ちます。
たとえば、Amazonは本体ドメインとサブドメインを次のように使い分けています。
ECサイトを取り扱っている本体ドメインは、https://www.amazon.co.jp
音楽配信サービスを提供しているサブドメインは、https://music.amazon.co.jp
サブドメインは、◇◇.○○. comで言う◇◇.の部分がmusicになっているため、本体ドメインがテーマとするECサイトのような商品紹介ページなどありません。
このように、サブドメインをつけることで企業が持っているブランディングイメージを統一させつつ、メインのサイトとは異なるテーマで別の事業も展開していることを世に示せるのです。
サブドメインのメリット・デメリット
サブドメインには、メリット・デメリットがあります。
以下では、サブドメインを取得する利点と欠点をそれぞれ解説します。
サブドメインのメリット
サブドメインを取得するメリットは次の2つです。
・ブランディング効果を実感できる
・ドメイン費用がかからない
以下では、詳しく解説します。
ブランディング効果を実感できる
サブドメインを取得することで、メインのサイトが構築したブランディングの効果をサブドメインのサイトでも実感できるのです。
ブランディングは、企業に利益率の向上やリピーターの増加といった恩恵をもたらします。
また、本体ドメインのサイトと運営元が同じであると、検索エンジンから信頼されやすく、ユーザーも安心できるので、「新しくサイトを作ったのに検索エンジンにもユーザーにも評価されない」といった心配をする必要はありません。
メインのサイトが築き上げた独自のブランディングイメージを別のサイトにも最大限に活かしていきたい方は、サブドメインを取得しましょう。
ドメイン費用がかからない
サブドメインは基本、取得するのに費用がかかりません。
しかし、サーバーによっては設定できるサブドメインの数に制限があったり、追加するのに料金がかかったりすることがあるので注意が必要です。
これまで、サイト作成時にドメイン費用を支払ってきた方もサブドメインを取得すれば、ドメインの取得にかかる費用を抑えられます。
自社で複数のサービスを展開したいものの、サイトを新しく作るたびにドメイン費用がかかることを気にかけている方こそサブドメインを取得しましょう。
サブドメインのデメリット
ここまでサブドメインの良い面を見てきましたが、注意点にも目を向ける必要があります。
サブドメインを取得するデメリットは次の3つです。
・SSL証明書の発行に費用がかかる
・ページが検索結果に表示されない恐れがある
・検索順位が上がりづらい
以下では、詳しく解説します。
SSL証明書の発行に費用がかかる
サブドメインを新たに取得しようとすると、SSL証明書の発行に費用がかかってしまいます。
ここで言うSSL(Secure sockets layer)証明書とは、通信の暗号化によって氏名やクレジットカード情報、ログインに必要なID、パスワードといった個人情報の流出を防ぐセキュリティ対策のことで、サイトを安全に運営するうえで欠かせません。
SSL証明書を発行していないと、次のような事態が生じます。
・警告が表示される
・サイトが表示されない
このように、サブドメインを取得すること自体には料金がかかりませんが、SSL証明の発行に費用がかかってしまい、サイトを快適に閲覧できなくなってしまいます。
自社サイトの安全はもちろんのこと、サイトに訪問してくれるユーザーの利便性を確保するためにも、サイト運営者はサブドメインを取得する際にSSL証明書を発行するようにしましょう。
ページが検索結果に表示されない恐れがある
Googleは、本体ドメインとサブドメイン問わず、同じドメインのページを最大2つまでしか検索結果に表示しません。
ただ、検索ユーザーからの関心が高いと3つ表示されることもあるので注意が必要です。
このように、本体ドメインが優先的に表示される影響で、サブドメインのサイトが検索結果に表示されない場合があることを念頭に置いて置きましょう。
検索順位が上がりづらい
検索エンジンに本体ドメインと運営元が同じだと認識されるまでは検索順位が上がりづらいですが、メインのサイトのサブドメインであることが認識されれば、本体ドメインのSEO評価を引き継いで、検索順位が上がりやすくなります。
とはいえ、検索エンジンはサブドメインを別のものとして認識するため、たとえメインのサイトが同じであったとしても、SEO評価が分散してしまいます。
SEO評価が分散してしまうと、サブドメインに配信したコンテンツが検索順位の上位に表示されるチャンスを逃してしまうことにもつながりかねません。
このように、サブドメインは検索順位が上がるまでに時間がかかるので、受け継いだSEO効果が実感できるようになるまでに少し辛抱が必要です。
また、メインのサイトと横並びで存在するが故に、本来であれば1つのサイトに集約されるべきはずの「SEO評価が散らばってしまう」というジレンマを抱えています。
以上のように、サブドメインを取得することで、メリットだけでなくデメリットもあります。
たしかに、ブランディング効果やドメイン費用ゼロといったメリットは魅力的に映りますが、SSL証明書の発行にかかる費用や検索結果における表示、順位といった難点もあるのです。
これからサイトを新たに作ろうとしている方は、サブドメインの取得が良いことばかりではないことを押さえておきましょう。
サブディレクトリとの違い
メインのサイトとは別のサイトを作る時に、サブディレクトリと呼ばれるサイトの作成方法を使う人もいるでしょう。
サブディレクトリとは「本体ドメインの下層に作るページのこと」で、サブドメインのようにサイトとして独立していないため、サーバーやデータ処理もメインのサイトと同じものを使っています。
作成すれば、独自ドメインのSEO評価が引き継がれますが、サブディレクトリでコンテンツを作ると、メインのサイトのほうにインデックス数が増えることを念のため知っておきましょう。
サブディレクトリは、サブドメインと混同されやすいですが、両者の違いは「メインのサイトと同じテーマを取り扱っているかどうか」です。
メインのサイトとは別に独立して存在しているサブドメインは、独自ドメインと違うテーマを取り扱っていますが、サブディレクトリはメインのサイトと同じテーマを取り扱います。
URLの表示にも違いが見られます。次の通りです。
サブドメイン ◇◇.○○. com
サブディレクトリ ○○. com/◇◇/
たとえば、Amazonの場合、音楽配信サービスを提供しているサブドメインがhttps://music.amazon.co.jpという形で表示され、ランキングのページのようなサブディレクトリはhttps://www.amazon.co.jp/rankingという形で表示されます。
独自ドメインhttps://www.amazon.co.jpの後ろが/rankingとなっているのが注目すべきポイントです。
サブドメインが本体ドメインの前に表示されるのに対し、サブディレクトリは本体ドメインの後ろに表示されます。
このように、サブドメインとサブディレクトリは、「メインのサイトとは別のサイトを作成方法」「独自ドメインのSEO評価を引き継ぐ」という点で共通していますが、取り扱うテーマが異なるのです。
よく似ているものの、微妙に意味が違う2つの用語をしっかりと区別しておきましょう。
サブドメインとサブディレクトリの使い分け方
サブドメインとサブディレクトリの違いがわかったところで、続いて使い分け方を解説します。
メインのサイトと違うテーマにしようと考えている方はサブドメインを使い、メインのサイトと同じテーマにしようと考えている方はサブディレクトリを使いましょう。
たとえば、Amazonは本体ドメインのテーマがECサイトですが、音楽配信のサービスを展開するのにサブドメインを使っています。
その際、ランキングやタイムセールといったAmazonの商品紹介ページにおけるカテゴリーはサブディレクトリに分類されます。
このように、自社で展開するサービスの方向性に合わせて使い分けることをおすすめします。
その際、サブドメインは展開している事業が横に広がっていくイメージであるのに対し、サブドディレクトリは企業が手がけている1つのサービスを縦に深堀するイメージがあることを念頭に置くと良いでしょう。
なぜなら、サブドメインとサブディレクトリのどちらを使うべきか迷った時に、頭の中に図が浮かんでいた方が決めやすくなるからです。
ホームページを制作する際は、常時SSL(https)化が必須!
サブドメインを取得するには?
サブドメインを取得するには、まずレンタルサーバーを準備して独自ドメインを取得する必要があります。
独自ドメインの取得が済んだら、さっそくサブドメインを取得しましょう。
手順は次の3ステップです。
・ドメインを管理しているサービスを開く
・サブドメインの設定メニューを選ぶ
・任意の文字列を入力する
以下では、詳しく解説します。
ドメインを管理しているサービスを開く
独自ドメインを取得したら、ドメインの管理サービスを開きましょう。
サブドメインの設定メニューを選ぶ
管理サービスを開いたら、サブドメインの設定メニューを選びます。
任意の文字列を入力する
設定をクリックしたら、最後は自分で好きなサブドメイン名を決めます。
以上で、サブドメインが取得できました。
ただし、取得したサブドメインがサイトに反映されるまでに最大3日程度はかかるので注意が必要です。
サイトをクリックしても画面が404ページエラーになる場合は、まだ反映されていない証拠なので、反映されるのを気長に待ちましょう。
まとめ
今回は、サブドメインについて解説しましたが、いかがでしたでしょうか。
サブドメインとは「ドメインの前についている単語のこと」で、◇◇.○○. comで言うと◇◇.の部分がサブドメインに該当します。
取得すれば、「ブランディング効果を実感できる」「ドメイン費用がかからない」といったメリットを実感できますが、「SSL証明書の発行に費用がかかる」「ページが検索結果に表示されない恐れがある」「検索順位が上がりづらい」といったデメリットもあるので注意しましょう。
また、サブドメインはサブディレクトリと呼ばれる本体ドメインの下層に作るページと混同されやすいですが、両者の違いは「メインのサイトと同じテーマを取り扱っているかどうか」です。
取り扱うテーマがメインのサイトと違うのであればサブドメイン、同じテーマであればサブドディレクトリといった感じで目的や用途に応じて使い分けましょう。
特に、メインのサイトにインデックス数が増やしたい方は、サブドメインのようにSEO評価が分散される心配のないサブディレクトリを使うことをおすすめします。
そんなサブドメインは、まずドメインを管理しているサービスを開いて、次にサブドメインの設定メニューを選び、最後に任意の文字列を入力するだけで取得できるのです。
メインのサイトのブランディング効果やSEO評価を引き継ぐことで、効率よくサイト運営していきたい方はサブドメインを取得してみてはいかがでしょうか。
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