ヒートマップとは?サイト分析にどう使う?
この記事をご覧の皆さんは、ヒートマップについてご存知でしょうか。
ヒートマップとは「ユーザーがページ上でどのような行動をとるか、視覚的にわかりやすく色の濃淡をつけて可視化したもの」です。
ヒートマップを活用することで、Webページで改善すべき点を見つけられます。
コンテンツを改善して、ユーザーにとって閲覧しやすいサイトに作り直せば、CV(コンバーション)の増加が見込めるため、多くの企業がヒートマップを導入しています。
そんな、ヒートマップという用語を一度は聞いたことがあっても、詳しい意味までは分からずお困りの方も多くいらっしゃることでしょう。
そこで、今回は「ヒートマップとは?サイト分析にどう使う?」と題して、ヒートマップとは一体どういったものか解説いたします。
この記事を読めば、ヒートマップの定義や仕組み、活用方法、メリット・デメリット、選び方がわかるので、ぜひ最後までご覧ください。
ヒートマップとは
ヒートマップとは「ページ上のユーザーの行動が視覚的に捉えやすいように、色の濃淡をつけることで可視化したもの」です。
もともとは、ゲノム/遺伝子解析の分野で活用されていた手法で、最近になってWebページにおけるユーザー行動の分析にも使われるようになりました。
ヒートマップの場合は、ユーザーの行動が活発な箇所が濃く表示されますが、温度が高い部分ほど赤く映るサーモグラフィをイメージしてもらえるとわかりやすいかと思われます。
そんなヒートマップには、ユーザーの行動を可視化する機能が大きく3つあります。
「熟読エリア」「終了エリア」「クリックエリア」です。1つずつ見ていきましょう。
熟読エリア(アテンションヒートマップ)
熟読エリアでは、ユーザーによく読まれている箇所が「赤」で表示されます。
次いで、やや読まれている箇所は「黄色」、あまり読まれていない箇所は「緑」や「青」といった寒色で表示されます。
暖色ほどコンテンツの注目度が高く、ユーザーが長く閲覧していることを意味しています。
このように熟読エリアを分析することで、ページのどこの箇所がよく読まれていて、読まれていないかが浮き彫りです。
色分けされているため、ユーザーによく読まれている箇所は一目見ただけではっきりとわかります。
逆に、あまり読まれていない箇所を修正すれば、コンテンツの改善につなげられます。
Webサイトの改善をしたら、しばらく期間を空けて、過去に講じた施策がちゃんと効果を発揮しているかどうか検証もするようにしましょう。
終了エリア(スクロールヒートマップ)
終了エリアでは、ユーザーがページをどこまでスクロールしたのかが把握できます。
ページのどの部分までが読まれて、読まれなかったかがひと目見てわかります。
読まれている部分は、ユーザーの関心が高い、もしくは理解しにくい表現があったかのどちらかです。
逆に、読まれていない部分では、多くのユーザーが離脱したということになります。
このように終了エリアを分析することで、ユーザーが途中で離脱しやすいポイントがわかります。
コンテンツの配置やサイトのデザイン設計を見直すときに、終了エリアを役立てましょう。
クリックエリア(クリックヒートマップ)
クリックエリアでは、ユーザーがページのどこをクリックしたのかわかります。
「会員登録」や「お問い合わせ」「資料請求」といった、CV(コンバーション)につながるボタンが適切に機能しているかどうかチェックできます。
クリックエリアを分析していると、ユーザーがリンクではないテキストやクリックできない画像をクリックしていることが時々あります。
リンクを新しく設置したり、画像を拡大して表示したりしましょう。
このようにヒートマップは、ページの問題点を浮き彫りにさせるため、Webサイトの改善に役立ちます。
また、マルチデバイスに対応しているためPCだけではなく、スマホやタブレットといった端末でも活用できます。
最近では、Webサイトの閲覧をスマホでする人が多いと言われているので、ユーザーが利用しやすいように、自社サイトをスマホ対応させましょう。
ヒートマップの仕組み
ヒートマップとは?一体どういったものか分かったところで、続いてヒートマップの仕組みについて簡単に見ていきましょう。
ヒートマップは、ユーザーによく読まれている箇所とあまり読まれていない箇所がはっきりと色分けされていて、ひと目見て区別できるような配色の設定になっています。
こうした色分けによって、ユーザーの動きを可視化できるのは、「ヒートマップがマウスの動きを解析して作り出されている」ためです。
現に、人間の目線とマウスの動きには、8割以上の相関関係があることも実証されています。
ヒートマップの活用方法
ヒートマップの活用方法は、可視化するエリアごとに異なります。1つずつ見ていきましょう。
熟読エリアの場合
まず、熟読エリアを分析した場合、「読んでほしいのに読まれていない部分」「意外と読まれていた部分」がわかります。
ユーザーの目線に立って、それぞれ理由を分析すると、「読んでほしいのに読まれていない」のは、そもそもユーザーが知りたい情報を提供できていなかったり、画像や表示がなくテキストばかりでわかりづらかったりする場合がほとんどです。
「意外と読まれていた箇所」は、以下の3点が考えられます。
・ユーザーのニーズに気づけていなかった
・コンテンツがキャッチーでつい熟読してしまった
・理解するのが難しい表現があった
終了エリアの場合
終了エリアを分析した場合、「離脱率が高い箇所」「コンバージョン地点」がわかります。
それぞれ理由を分析すると、「離脱率が高い箇所」は以下の2点が考えられます。
・コンテンツの質が低く、途中で閲覧するのをやめた
・ページの表示速度が遅い
「コンバージョン地点」は、ユーザーがどれだけ滞在していたのかを調べて、実際にページの閲覧からCV(コンバーション)に至る割合を把握しておきましょう。
クリックエリアの場合
クリックエリアを分析した場合、「リンクではないのに誤ってクリックされている箇所」がわかります。
理由を分析すると、「リンクではないのに誤ってクリックされている箇所」は以下の2点が考えられます。
・リンク先に遷移して詳しい情報を知りたい
・画像を拡大したい
このようにヒートマップは、「ユーザーが取った行動の意図を汲み取って、コンテンツ修正に活かすことができる」のです。
なおヒートマップでは、ページごとのユーザー行動を把握することはできても、サイト全体を把握することはできないので、Googleアナリティクスといった他のアクセス解析ツールも併せて使うようにしましょう。
ヒートマップのメリット・デメリット
ヒートマップには、メリット・デメリットがあります。1つずつ見ていきましょう。
ヒートマップのメリット
数値データからは読み取れない発見ができる
ヒートマップでは、Googleアナリティクスといったアクセス解析ツールと違って、ユーザーの行動を直感的に把握できます。
例えば、Googleアナリティクスを使ってサイトの離脱率がわかったとしても、マクロな情報しか取得できませんが、ヒートマップであればどのページのどこでユーザーが離脱したのか具体的に分析できます。
どこで離脱されるかわかる
離脱される箇所に位置するコンテンツをユーザーのニーズに合う形にうまく修正できれば、直帰率・離脱率の改善につながります。
ユーザーがボタンを正しく理解しているかわかる
ページに設置したサイトをユーザーがしっかり認識していることを視覚的に確かめられます。
ユーザーがどのコンテンツに興味関心を持っているかわかる
ユーザーの滞在時間が長い箇所ほど「赤」で濃く表示されるため、どういったコンテンツが注目を集められるのか把握できます。
ヒートマップのデメリット
サイト全体でのユーザー行動を把握できない
ヒートマップは、ページごとのユーザーの行動を把握することはできても、Googleアナリティクスのように、サイト全体でのユーザー行動を把握することはできません。
ツールの導入にコストがかかる
ヒートマップには無料版もありますが、機能面に優れた有料版を活用しようとするとコストがかかってしまいます。
使いこなせない
ヒートマップが使いこなせない場合には社員研修を行い、時間と労務が掛かっても使いこなせるようになりましょう。
ヒートマップの選び方
ヒートマップは、種類がたくさんあってどのツールを活用すべきか迷いますよね。そこで、ヒートマップの選び方をご紹介いたします。
自社が求める費用かどうか
ヒートマップ解析ツールには、無料のものと有料のものがあります。
分析できるデータの量やデータが保持される期間
機能面を重視する人は、有料版がおすすめです。
充実したサポート体制の有無
導入後のサポート体制がきちんと整っているかどうかも、ヒートマップを選ぶときの基準となります。
このように、ヒートマップには無料版と有料版があるので、まずは無料版を試しに使ってみると良いです。
数あるヒートマップの中から、自社に合ったヒートマップツールを見つけ出しましょう。
まとめ
今回は、「ヒートマップとは?サイト分析にどう使う?」と題して、ヒートマップの定義や仕組み、周辺知識を明らかにした上で、ヒートマップの活用方法やメリット・デメリット、選び方についてご紹介させていただきましたが、いかがでしたでしょうか。
ヒートマップは「ページ上のユーザーの動きを色の濃淡によって可視化するツール」です。
無料版と有料版があるので、まずは無料版を試しに使ってみましょう。
そんなヒートマップは活用すれば、サイトの改善点が浮き彫りとなり、コンテンツの改善に活かすことができます。
最終的には、ユーザーがサイトを閲覧しやすくなってCV(コンバーション)の増加にもつながります。
一方で、メリットだけでなく「サイト全体でのユーザー行動を把握できない」などデメリットもあるため、自社に合ったヒートマップツールを探すときには注意しましょう。
ユーザーの行動を分析してWebサイトの改善につなげていきたい方は、この機会にぜひヒートマップを導入してみてはいかがでしょうか。
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