キーワード出現率
キーワード出現率(Keyword appearance rate)とは、ページの総コンテンツ量に対して、対象キーワードが何パーセント含まれているのかを表す用語です。
従来まではSEO対策の一つとして主流の施策でしたが、最近ではあまり重要視されていません。
なぜなら、Googleを始めとする検索エンジンが、WEBサイトを評価する指標を見直したからです。
かつての検索エンジンは、単にキーワードを多く含むWEBサイトを上位に表示する仕組みをしていました。
そのため、キーワードを詰め込んでさえいれば、どんなに読みづらいサイトでも上位に表示される可能性がありました。
検索エンジンは、ユーザーにとって有益な情報が載っているWEBサイトを上位に表示させたいと考えています。同時に、ユーザーに使いずらさを感じさせたくないという思いを持っています。
これを受け、文脈に関係なく不自然に検索キーワードを盛り込んだだけのWEBサイトを、検索エンジンは評価しなくなりました。
それだけでなく、悪質なWEBサイトにはペナルティを課すようにしました。すべては誰もが使いやすい検索エンジンを実現させるために取られた改善策です。
このように近年では、キーワード出現率を重要視するよりも、ユーザーの検索意図を汲んでコンテンツを作っていく方が一番に求められます。
キーワードマーケティング
キーワードマーケティング(Keyword marketing)とは、リスティング広告やSEOのマーケティングにおいて、ユーザーに需要のあるキ―ワードを絞り込むための手法のことを指します。
その際、キーワードマーケティングを成功させる上で、次の3つがポイントとなります。
①キーワード
ユーザーによく検索されるキーワードを選定した上で、サイトに盛り込む必要があります。
②ストーリー
サイトに誘導できたらそのまま継続して閲覧してもらうために、サイト内で関連性を持たせましょう。
③コンテンツ
オリジナルのコンテンツで他社との差別化を図りましょう。その際、量はもちろんのこと質にもこだわる必要があります。結果として、検索エンジンに評価され、Webサイトが上位に表示されるようになります。
そんなキーワードマーケティングですが、企業にとって運用するメリットがあります。
それは、サイトを閲覧する人が増えて最終的には、企業や商品、サービスの認知拡大につながる点です。
ただし、どんなに質の高いコンテンツを提供していたとしても、Googleが定める規約を守っていないサイトは評価されることはないため注意が必要です。
キャッシュ
キャッシュ(cache)とは、よく利用するデータへのアクセスを速くするために、さらに高速な記憶装置に一時的に保存する仕組みのことを指します。
また、cacheという英単語には「隠し場所」「貯蔵所」という意味があります。これは「現金」を意味するcashと全く別の概念です。
普段インターネットを利用していて、一度訪れたことのあるWEBサイトへのアクセスが速く感じるのは、キャッシュが作用しているからです。
一方で、初めて訪れるWEBサイトへのアクセスに時間がかかるように感じるのは、データの記憶や保存に手間を要するからです。
一度辿ったことがあるかどうかによって、かかる時間も変わるという意味では、インターネットへのアクセスと人の移動は近しいと言えます。
例えば、見知らぬ場所に辿り着こうとすると、通る道が初めてということもあり、時間がかかってしまいます。
対して、一度行ったことのある場所は、道順やルートを知っているため、以前より速く到着することができます。
このようにインターネット上であれ現実世界であれ、昔の記憶を頼りにする人々は、素早く目的地にアクセスできるようになりました。
クッキー
クッキー(Cookie)とは、WEBブラウザ内に蓄積されるサイト訪問者による来歴の情報です。
サイト運営者がWEBブラウザを通じて、ユーザーのコンピューターに一時的にデータを書き込んで保存させる仕組みで、ユーザーの意思とは無関係に、自動的に関連する情報やWEBサイトの訪問回数などが記録されることです。
ユーザーの識別を目的としています。保存する情報の種類が異なる以外は、キャッシュ(cache)とほとんど役割が同じだと言えます。
データを保存するクッキー(Cookie)を、「保存食」という意味も持っているお菓子のクッキーになぞらえたという話がクッキーの語源とされていますが、諸説あります。
また、クッキーには2種類あります。発行元が異なります。
①1st party Cookie
②3rd party Cookie
一方で、個人情報の流出がすることはありませんが、紛失による不正利用などに対して危険性が指摘されています。さらに、3rd party Cookieのように広告のドメインから発行されているクッキーは、WEBサイトを閲覧すると同時に情報が保存されてしまいます。
そのため、一部にはプライバシー保護の観点から問題視する声もあります。
こうした注意事項を受けて、機能のロックや法改正による規制強化など対策が講じられています。
また、ブラウザの設定では「許可」と「ブロック」の2つの中からどちらかを1つを選ぶことができます。
有効にするか無効にするのかは、よく考えてからブラウザに反映させましょう。
このように、情報の蓄積を多方面(広告・アクセス解析・ECサイト・フォーム画面など)に活用できる点で便利なクッキーですが、個人情報を含むため取り扱いには注意が必要です。
クリック率
クリック率(Click Through Rate)とは、ネット広告が表示された回数のうち何回クリックされたかの割合のことです。CTRと略されることもあります。
広告全体のうちユーザーの視点に立った広告がどれだけあるか表す指標となります。
クリック率の計算方法は以下の通りです。
クリック率(%)=クリックされた回数/広告が表示された回数×100
例えば、表示回数が100回でクリック回数が6回の場合、クリック率は6%になります。
クリック率を上げるメリットは、
①ページビューが増える
②クリック単価を抑制できる
クリック率と一括りに行っても、どれくらいあれば高いあるいは低いのか、イメージが沸かない方も多いかと思います。
そこで、クリック率の目安を自然検索とリスティング広告の2つに分けてみていきましょう。
まず、自然検索におけるクリック率は、掲載順位が高いサイトほどクリック率が高い傾向にあります。
次に、リスティング広告における平均クリック率を見てみましょう。
最も高いのは「デート・出会い」業界の6.05%であるのに対して、最も低いのは「技術」業界の2.09%です。このようにクリック率は、業界によって目安となる数値が異なります。
クリック率を上げるには、適切なキーワードが使われているか、ターゲットが合っているか、どうかの2点を心掛けましょう。
クローキング
クローキング(Cloaking)とは、検索エンジンのクローラーに対して、人間によるアクセス時に表示するWEBページとは別のページを見せるようにすることです。
これによって違法なサイトが、クローラーによる巡回を上手くすり抜け、規制逃れをすることができてしまいます。
これを受け、かつてはSEO対策の1つであったクローキングも、スパム判定される危険行為とみなされるようになりました。
現在ではGoogleのガイドラインに違反しています。その理由は、ユーザーが望む結果とは異なる結果をユーザーに提供しかねないためです。
そんなクローキングには2つの手法があります。
①IPアドレスやユーザーエージェントを用いる手法
検索エンジンとユーザーで全く異なるWEBサイトを表示します。
②画像やFlashの表示を変える手法
検索エンジンにはHTMLテキストを中心とするWEBサイトを表示します。
対して、ユーザーには画像を通じて視覚的にわかりやすく、デザイン性の高いものを表示します。
しかし、クローキングとみなされない例外も一部にはあります。
それは「ユーザーの特性ごとにコンテンツの表示を変えている場合」です。
これは、性別や年齢、所在地、時間に応じて、検索ユーザーが求めるコンテンツの内容も変わるという考え方に即しています。
グローバルナビ
グローバルナビ(Global navigation)とは、グローバルナビゲーションの略称で、WEBサイト全体で共通して表示されるナビゲーションのことです。
グローバルメニューと呼ばれることもあります。
多くの場合で第1階層へのリンクや、別のWEBサイトへのリンクが含まれており、案内リンクの役割を果たします。一般的に、便利なショートカット機能として活用されています。
グローバルナビは、サイトの概要を把握しやすくさせるだけではなく、ユーザーが求めるコンテンツを含むWEBページに導いたり、どのページを閲覧しているのかを知る手がかりともなります。
このとき、項目を増やしすぎないようにしましょう。その理由は単純で、選択メニューが多すぎるとユーザーはWEBサイトに使いずらさを感じてしまうためです。
実際、心理学者のジョージ・A・ミラー氏が「マジックナンバー7プラスマイナス2」の法則で提唱するように、人が一度に認知できる数は7つ程度に決まっていると言われています。
したがって、WEBサイト全体に共通して設置するグローバルはメニューの数を抑えると効果的です。
このように、WEBサイトを利用する側の視点に立ったグローバルナビが、ユーザーの使いやすさを高めます。
クローラー
クローラー(Crawler)とは、インターネット上でWEBサイトのあらゆる情報を周期的に収集して、検索用データベースインデックスを作成する自動巡回プログラムのことです。
クローラーは収集した情報をもとに、どのWEBサイトを検索エンジンの上位に表示させるかを決めています。
別名でボット、スパイダー、ロボットなどとも呼ばれており、元々は「這う」を意味する英単語クロール(Crawl)の派生語であることから、インターネットという情報の海をクローラーが泳ぐイメージが浮かんでくるかと思います。
ちなみに、日本の検索エンジンの9割がGooglebotで運用されていて、シェアの大部分を占めていることになります。
このようにクローラーは、巡回→解析という一連の流れを踏んだ上で、検索結果に反映させています。このとき、インターネット上を回遊し、解析したWEBサイトをデータベースとして記録・分類しています。
その際、WEBサイトを上位に表示させるためには、クローラーによる巡回のしやすさ(クローラビリティ)を改善する必要があり、これが有効なSEO対策になります。
具体的には以下の7つが挙げられます。
①被リンクを増やす。
他のページからの回遊率が上がり、クローラーも巡回しやすくなります。
②URLの見直しを行う。
マイナス評価を受ける重複コンテンツをなくし、複数あるURLを1つに統一しましょう。
③サイトを3階層の構造にする。
階層が浅いページはクローラーも巡回しやすいです。
④Googleサーチコンソールを活用する。
巡回してもらいたいWebサイトの存在をGoogleに知らせましょう。
⑤画像リンクではなく、テキストリンクを使う。
クローラーはテキストを優先的に巡回します。
⑥アンカーテキストの改善
キーワードを盛り込むなど、ひと工夫を加えましょう。
⑦パンくずリストの作成
設置することで、クローラーがサイト内を巡回しやすくなります。
このように、ただコンテンツの作成に当たるのではなく、どんなWEBサイトがクローラーによる巡回がされやすいのかポイントを把握した上で、SEO対策を講じる必要があります。
コンテンツ
コンテンツ(Contents)とは、日本語では「情報の中身・内容」を意味します。
時には「書籍の目次」という意味で使われることもありますが、インターネットでは特にホームページ内の文章や画像、動画、音声、その他ではDVD、CD-ROMに含まれる情報の内容のことを指します。
身近なものであると、WEBサイトや新聞、テレビ、映画、YouTube、音楽、ゲーム、漫画、小説など、枚挙にいとまがないです。これを受けてコンテンツとはいわば、「情報そのものが商品価値を持つ情報サービス」だと言えます。
このように、あらゆる情報の内容物のことを一般にコンテンツと言いますが、その質は高いものから低いものまで多岐にわたります。
そのため最近では、ただコンテンツを作成するのではなく、「ユーザーにとって有益で価値あるコンテンツを提供すること」が特に重要視されています。
この考え方を基にした企業による自社のプロモーション戦略のことをコンテンツマーケティングと言います。
コンテンツマーケティング
コンテンツマーケティング(Contents marketing)とは、ターゲットユーザーにとって有益で説得力のあるコンテンツを継続して制作・配信し続けることにより、見込み顧客の興味関心を引き寄せ、集客から購買を経てファン化へとつなげるマーケティング手法を指します。
その目的は、「収益につながる顧客の行動の促進」だと言われています。
従来のプッシュ型の広告手法に代わる、新たなマーケティング手法として注目度が高く、実際に企業のマーケティング戦略として使われることもあります。
企業はオウンメディアにおいて自社の商品やサービスに関する情報発信を行い、段階的に見込み顧客との信頼関係を構築していきます。これが将来的にビジネスチャンスとなります。
そんなコンテンツマーケティングにはいくつかメリットがあります。以下の通りです。
・コストが低く、始めやすい。
・資産としての蓄積効果がある。
・見込み顧客を優良顧客に育てられる。
・自社ブランディングの確立ができる。
一方で、いくつか注意点もあります。
・時間がかかる。
・すぐに効果が出ない。
・継続する必要がある。
・中長期的に運用していく必要がある。
このようにコンテンツマーケティングは、効果が出始めるまでは根気よく、ユーザーが満足するコンテンツを提供し続けていくことが求められます。
その際、PDCAサイクルやトリプルメディア(ペイドメディア・アーンドメディア・オウンドメディア)も同時に上手く使いこなすことで、集客効果をさらに高めることができます。